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柊蓮司、また下がる 「じゃあその子に何も聞かないで帰らせちゃったの?」 「いや、あいつ確か銀なんたら学園の魔弾術士って言ってたな… 見たとこ中学生っぽかったが、輝明学園みたいな組織がもうひとつあるってのか?」 青い地球が見える次元の狭間にあるアンゼロット宮殿 その待合室にて、柊蓮司は赤羽くれはに昨夜のことを話していた。 「それについては、私がお話ししましょう。」 突然の声に、赤羽くれはは「はわっ」と、柊蓮司は「あ?」と言って振り返る。 その先に居たのは、スーツに身を包んだ男だった。 年齢は不思議なことに分からず、それでも超然した存在感を持っていた。 雰囲気が似ていたため、アンゼロットと同じようないつもの反応をしてしまった二人は慌ててかしこまる。 「え~と、どちら様でしょうか?」 おそるおそる言った赤羽くれはの疑問に答えたのは、男の後に入ってきた 世界の守護者、アンゼロットだった。 「そのお方こそ、先ほど申していた銀誓館学園の校長ですよ。」 そして、校長と呼ばれた男が口を開く。 「まずは、どこから話せばいいですかね… 貴女達ウィザードが異世界からやってくる非常識と戦うように 私達銀誓館学園の能力者は、この世界で起こる非常識と戦っているのです。」 「この世界の内側って…世界結界の内側でか!? …そんな事本当にあり得るのかよ。」 世界結界のシステムは…歴史上の裁定者達が定めた常識ともう一つ… 地球自体の意思を持って存在の許容範囲を定めています。 合わせ鏡の神子事件での珍事件は、浮かんだ二つの月が無理に世界結界を強化したから起こった事態であり 世界そのものが勇者クラスのウィザードを選ぶように ウィザードやアンゼロット様たちが存在する為に許容されている非常識の範囲というものがあるのです。 しかし、その範囲を掻い潜って自然に入り込んでくる存在がエミュレーターとはまた別に存在しています。 我々はこの存在を、『詠唱銀』と呼んでいます。 そしてこれは普段こそ世界結界に阻まれていますが常識が少しでも揺らぐと 通常の雨に混ざって地上に降り注ぐのです。 「詠唱銀…」 あの夜降ってきた濡れない雨…あれが顕現した詠唱銀だったのかと 柊蓮司は確信した。 詠唱銀は強い意志を残して死んだ人間の残したプラーナ、残留思念を吸収して 様々な形に変容して、この世界の内側に存在を始めます。 それが恨みや怨恨、邪悪な感情であった場合は…詠唱銀は邪悪な怪物 『ゴースト』に変質してしまい、より強い残留思念を求めて人を襲います。 能力者は自ら常識を遮断するウィザード達とは違い、異世界の存在である詠唱銀を受け入れて力を発動し ゴーストと戦ってきました… が、異世界からの来訪者が末裔達を大規模に保護するという事態が起きましてね… 「対エミュレイターのプロであるウィザードに暫く監視をお願いしたい…ということなのです。」 説明の最後は、校長からその交渉を受けたアンゼロットが締めくくった。 「はわ!?異世界からの来訪者…その末裔?そんなのが存在できるんですか!?」 「彼らもまた、詠唱銀を受け入れているので。」 それを聞いて、柊蓮司は昨夜に出会った少女「覩槝梢」の事を思い出した。 「気にいらねぇな、エミュレイターは嫌いだがよ… その来訪者の末裔ってのはこの時代に生きてる人間と変わらないんだろ?」 「そこはウィザード達と同じですよ、銀誓館学園もまた一枚岩ではないので いつイレギュラーが出るか分からないので、それが彼等なら尚のことです。」 この男、どうやらアンゼロットと同じ人種のようである。 柊蓮司は舌打ちして紅茶を飲む…同時にアンゼロットは言った。 「そこで柊さん、これから私のするお願いに「はい」か「yes」でお答えください。 …貴方にはこれから銀誓館学園に通って頂きます♪」 …柊蓮司は紅茶を盛大に吹いた。 「あら汚い。」 口から紅茶をだらだら流しながら柊蓮司は言った。 「ちょっと待てよアンゼロット…俺、3か月前卒業したばっかなんだが…」 「丁度いいじゃないですかぁ、それに…今回は貴方だけじゃありませんよぉ♪」 アンゼロットはチラッと赤羽くれはの方を見た。 「は・・・はわぁっ!?私も!?」 「赤羽さんだけじゃありませんよ、他にも数名エージェントとして贈る予定です。」 「まてよ、今言った『送る』のニュアンスが違ってなかったか?」 後ろから、「は、離せ!!俺はもうクビになったんだ!!自由になったんだぁ!!」という声が聞こえる。 「柊さんは高校1年生でいいですよね♪」 「まてええぇぇぇえええええ!!!」 「え~というわけで、今日から転校してきた柊蓮司君と、赤羽くれはさんだ。」 典型的な朝礼、この空気は3ヶ月ぶりである。 方や何かに耐えるような感で、方や諦めがついたのか「よろしく~」と手を振りながら 黒板前に二人は立っていた。 銀誓館学園は輝明学園のように日本中に分校を持ってはいないものの 鎌倉市内に複数のキャンバスを持ち、その規模は計り知れないほど巨大である。 故に朝礼はその殆どがテレビによる校内放送によって行われる。 転校生の紹介が終わり、テレビ朝礼に移って数分後 『やっほー、みんな元気?おなじみ長谷川千春の運命予報TVだよ~』 「!?」「はわっ!?」 校長の演説を突然破ってテレビは新しい放送を始めた 『とりあえず噂の転校生諸君は過剰な反応しないようにね、この放送は能力者やウィザードにしか見えないの。 この前それでクラスの皆に一気に変わり者の称号を貰った人がいるから。』 どこかで明王活殺の使い手がくしゃみをした。 「お…おぅ。」「しーっ。」 気が付けば斜め前の席の生徒がこちらを見て人さし指を口にあてていた。 他を見れば、非常識な気配を感じさせない一般の生徒たち(イノセント)は退屈そうにしている イノセントの生徒達には、校長の演説しか聞こえていないのだ。 『え~今回はなんと、異世界からの脅威と戦い世界を幾度となく救ってきた 私達や能力者の先輩、ウィザードの方々が転校することになりましたぁ。』 あくまで先生に「話すのはやめるように」と注意される程度ではあるが 教室内がざわついた。 『その中での柊蓮司先輩は最近やっと苦労して卒業したのに転入することとなった可哀想な人です 皆で慰めましょう♪』 「いらねぇよ!!てか何でそこに出てんだ!!」 横からなぜか割り込んできたアンゼロットの紹介に、柊蓮司はつい机を叩いて突っ込んでしまった。 「あ・・・・・・」 どこかで明王活殺の使い手が仲間を見つけたような気がした。 「ああぁぁぁあああぁぁぁぁ…。」 休み時間、世にも珍奇な悲鳴(?)を上げて机に突っ伏す柊蓮司。 「はわぁ、完全に変わりの称号を与えられちゃったね…笑われる男。」 「どいつもこいつも…俺をイヂメてそんなに楽しいか!?」 ← Prev Next →
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紅い月が輝く、ミルクのように濃い霧のたゆたう場所で…その少女の姿をしたものは笑みを 浮かべつつ思索を続ける。 既に3回の「繰り返し」の中で、契約者の少女の心の拠り所はわかった。あとはもう一手を 打てば、この契約者の心は完全に堕ちるのは間違いない。 あとは…この少女が何より大事に思っている拠り所を「喰い」、繰り返される時間の中の役 者に作り変えるのみ。 だが油断はできない、密やかに進行しているはずのこの「繰り返される時間」の存在に気が ついた者の存在がある。 ひとつはあの金色の魔王ルー・サイファーをも斬った「神殺し」の魔剣使い・柊蓮司。 そして、蒼い髪の守護霊。特にこの守護霊はウィザードでもないのに、並みのウィザードを 遥かに超える慈愛から生まれたプラーナで、契約者の「拠り所」たる少女を守護している。 今度こそ失敗はしない。あの「神殺し」といえど、身内に剣を向けるのには躊躇が生まれる はず。なればこそ、一刻も早く契約者の少女を堕とさねばならない…。 紅い月の照らす虚ろな世界の中で、少女の姿をした「侵魔」は哂う。その眼窩に虚ろな闇と 紅の煮凝りのようなものを湛えて…。 「えー、みんな席につけー。今日はみんなに転校生の紹介をするー。ほれほれ、はよぅ入ら んかい転校生っ!」 その日の朝の3年B組のHRにて、めでたく転校生となった柊蓮司は、担任の黒井ななこ先生 によってクラスメイトと引き合わされる羽目になった。 控えめに見てもふて腐れている態度がありあり判るその態度。陵桜の学生服が間に合わなか った為に着ている輝明学園のブレザー姿も合い合わさって、はっきり言ってかなり浮いている のは否めない。まぁ、彼本人の胸中たるや…察するにあまりある所ではあるのだが。 「というわけで!転校生の柊 蓮司くんや。色々事情があっての急な転校つーことなんで何 かと戸惑うとこも多いかも知れへんけど、みんな、仲良くしてやるんやで~」 黒井先生が余計なことを言わなかった事に対し、胸中で最大級の感謝の言葉を述べる柊。何 せ母校の輝明学園では、よせばいいのに担任が余計なことまでベラベラ喋ったお陰でかなり悲 惨な目にあったのだ。 黒井先生はその辺をわきまえてる人らしく、柊の悲惨な環境-高校を卒業しているはずなの 何故か高校に通う羽目になっている所など-を触れることもなく済ませてくれた。あとは余計 なことをつかさが言い出さなければ…などと思ったのが甘かった。 背筋を貫く奇妙な悪寒…その根源を探るべく視線を巡らせた柊の目に飛び込んだのは…あの 子狐を擬人化したかのような小柄な少女、確か泉こなたとかいう名前のつかさ達の友達だった はずだ。その目は明らかに…悪戯を思いついた子供のように爛々と輝いている!? 「は~いせんせー!その人ってたs」 「どぉうわぁぁぁぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁっ!?」 慌ててこなたの発言を大声で誤魔化す柊。傍から見てもやばいほどに脂汗を流し、露骨なま でに表情が強張り、顔色も心なしか青ざめているような気がする。 と、その次の瞬間。まるで瞬間移動でもしたかの勢いで柊はこなたの真横まですっ飛んで移 動していた。こなたの耳元まで顔を寄せ、何かを必死に訴える柊。意地悪そうに微笑むこなた。 「いいからっ!とりあえず静かにしててくれ泉っ!?色々バレると体裁とかまずい事なんだ からっ!?本気で洒落にならない笑い話になるんだぞっ!?」 「ふーむぅ~…んじゃ、だまっててあげましょー『パーカー』?」 一瞬の沈黙…の後、怒涛の勢いでまくし立て始める柊。 「だぁれがパーカーだ誰がっ!?お前まさか俺を使用人宜しくこき使うつもりじゃないだろ うなっ!?」 「別にそんな事かんがえてないよぉ?ねぇ?パーカー?(にまにま)」 「だからそれはやめろってぇっ!? 」 「は~いせんせー!その人ってたs」 「どぉうわぁぁぁぁぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁっ!?わかったっ!?わかったか ら静かにしてくれぇぇぇっ!?」 「静かにして「ください」でしょ?パーカー?」 明らかに声と顔が笑っているこなた。その表情にははっきりと「面白いおもちゃをげっと!」 という文字が透けて見える気がする…だが、背に腹は変えられない…。 「どうか静かにしてください…こなた様…っ!」 苦渋の表情で頭を下げる柊蓮司19歳。 こうしてここに、泉こなたの専属おもちゃ兼使い走り・柊蓮司が爆誕した。もう音速で立場 まで下がった訳である…合掌。 あっという間に昼休み。この所どうも頭がはっきりしない、風邪でも引いたのかなと思うけ ど、別に熱があるわけじゃないし…こなた達に妙な心配をさせる訳には行かないよね。 あたしは気持ちを切り替えて3年B組の教室へ向かう。蓮司兄さんの分のお弁当の包みも持っ て。まさか卒業したはずの蓮司兄さんまで陵桜にくることになるとは思わなかったなぁ…など と思いながら。 「こなたー、つかさー、みゆきー」 軽く声をかけながら手を振って見せると、ぐったりした表情の蓮司兄さんと、その傍でにや にや笑いをしているこなた。あとその光景を困ったような笑顔を浮かべつつ眺めているつかさ やみゆきの姿が見えた…また、こなたが何かやったのかな。溜息ひとつ胸中でついてからあた しはみんなの所に歩いていった。 「やぁかがみーん♪やっぱかがみんのツッコミ属性といぢられ属性って血で継承されてたん だねぇ~♪」 「はぁ!?あんたいきなり何言ってんのよ?」 開口一番がこれだ。あたしは軽くあきれ返りつつこなたに言葉を返す。 「いやだってもう、かがみんもパーカーも弄るのが面白いの何のっ!」 「「いぢって楽しむなぁぁぁぁぁっ!?」」 思わず綺麗に、蓮司兄さんと声がハモる。パーカーってのは…またこなたが妙なあだ名を勝 手につけたんだなと納得する。 何はともあれ、お昼休みもそう長い時間ってわけじゃない。あたしはとっとと手近な机を寄 せて、みんなでご飯を食べられる状態を作る。あと、蓮司兄さんにお弁当のつつみを手渡した ら…何故か、こなたの顔が悪戯娘モードのにんまり笑顔になった。無視よ無視無視。 「あ、そーいや今日はかがみんが弁当当番の日かぁ…パーカー、胃薬の準備はいいかね?」 「胃薬って何よ!?そりゃあたしはあんま料理とか家事とか得意じゃないけど…!?」 という問答を尻目に、蓮司兄さんは普通に弁当箱をあけ、中身を見て感心して見せた。 「何だ、普通に旨そうじゃないか。別に弁当の中身が混沌(カオス)になってブクブク泡を 吹いてるわけでもなけりゃ、弁当が叫び声上げて箸に噛み付いたりしねぇし」 …何か今、さらっととんでもない発言を聞いたような気がする。まぁ、細かい事は気にしな い方がいいのかな…ともかく、普通に蓮司兄さんは勢い良くお弁当を食べ進めている。 「そう言えば柊さんはかがみさんとつかささんの従兄弟に当たられるのですね?」 などと言いながらちまちま自分のお弁当をつつくみゆき。その時、ふと蓮司兄さんの目がみ ゆきのお弁当を見て…蓮司兄さんはこう言った。 「高良の弁当って晩飯の残りをおかずに使ってるとか、言ってたよな…」 「あ、はい。お恥ずかしながら…」 「…普通、鰻とかあまんねぇよなぁ…」 どこか遠くを見る目の蓮司兄さん。あたしも同感。みゆきの家ってあたし達とは生活のレベ ル、違うんだろうなぁと思ったりしつつ、あたしもお弁当に箸をつける。鮭の切り身、少し焦 がしてたりとかするのが恥ずかしいかなと思ってたら。 「ごっそさん!普通に喰えるし問題ねぇよ。…もしかがみがそれでも不満なら、焦らずチマ チマ、時折台所に立ってやってみな。 食材に包丁入れた片端から、食材が化け物に転生するような様子もないし、案外普通に旨い 飯作れるようになるんじゃねぇか?」 ニヤリと笑って親指を軽く立てる蓮司兄さん。ニコニコしつつその様子を見てるつかさ。 …よし、時々料理もやってみよう。あたしは内心でそう決意しつつ、賑やかなお昼のひと時 を過ごして行く…こんな日々がずっと続けばいいのに、と願いを込めながら。 (どうなってるんだ、こりゃあ…) 柊蓮司は、表情には出さないままその胸中で肝を冷やしていた。 時間の巻き戻り現象に関して、学校の外では殆ど何も影響は出ていなかったのだが…それが この陵桜学園の中では、まるっきり様子が違っているのだ。 具体的に言えば、この学校内の人々の大半からは「生きた人間」の存在感が感じられない。 まるで舞台の書き割りとか背景のような希薄な存在感。もっと端的に言えば「人間のフリを している木偶人形」としか言いようのない生徒や教師達。 柊の目で見る限りでは、陵桜学園の中にいる生徒の中でまともに「存在している」人間の数 は多くても30人に満たない程度しかない。しかも、その「存在している」人間達もこの異常事 態をまるで認識していないのである。 学園の外に影響が出ていないのは幸いといえる。こんな異常事態が学園の外にまで及んだり した日には、世界結界にどんな悪影響が及ぶか知れたものではない。 事態の収拾の為に、最悪アンゼロットが強攻策を取りかねないなと思いつつ、柊は放課後の 学園の屋上にて、0-Phoneを使って律儀に調査内容を報告しようとしていた。 報告を手短に済ませられりゃいいなと思いつつ、0-Phoneに登録されていたアンゼロットの 番号を呼び出そうとしたとき…。 世界から、一切の色彩と音・時間が停止したような感覚が柊を襲った。 「助けて…!娘を、助けて!!!」 あの時に見た守護霊の女性の悲痛な叫びが、屋上のフェンスの向こうから聞こえる。それに 反射的に反応して柊が見たものは…。 満天を支配せんがばかりの勢いで照り輝く、血のように禍々しく光る紅い月。 そして、はるか眼下で。人の影法師のような姿をした異形の影に追われるこなたの姿。 考えるより遥かに早く、柊は虚空から愛剣を一挙動で引き抜く! 屋上のフェンスを一閃で叩き斬り、その隙間から身を躍らせ、柊蓮司は風を切り裂き一気に 襲撃者達の元まで飛び降りた! 「おや?」 泉こなたがそれを見たのは、ほんの偶然の出来事だった。 放課後になって、つかさとみゆきが掃除当番になってた為に一人で先に歩いていたこなたは、 渡り廊下をフラフラと歩くかがみの姿を見かけた。 そう言えばここ数日、かがみの様子がおかしかった。具体的に言えばかなり重い貧血のよう に見える。 「おーい!かがみーん!」 声をかけて手を振ってみるものの、まるで返事も反応もない。ただフラフラと歩くかがみの 姿に不安を覚え、こなたは小走りにかがみの後を追って駆け出す。 いつもならもっと早い段階で声に反応するはずのかがみは、まるで夢遊病の患者のように歩 く。フラフラと渡り廊下を超え、中庭から校舎裏へ…こなたも小走りに駆けるが、何故かまる で追いつけない。 そして、校舎裏までこなたが駆けつけた時。 一瞬の耳鳴り。 その後…唐突に深紅に染まる世界。 真昼の空は何処かへと消え去り、満天を支配するのは血の様に紅い満月。 そして、こなたの目の前で浮腫み上がり、ゆっくりかがみの面影を壊して姿を変えていく影 法師のような『何か』。校舎裏に居合わせていた他の数人の生徒達の姿もかがみのように内側 から浮腫み、人ではない『何か』に変わっていく!? 「か…。かがみ…ん?」 声がかすれるのがはっきり判る。ともすれば思考がとまりそうになるが……誰かが背中から 優しく抱きとめてくれるような感覚が、こなたをギリギリの線で踏みとどまらせる。 ただ、脳裏に響く警鐘だけは鳴り止まない。まるで起きたまま悪夢の世界に迷い込んだよう な感覚が離れない。 次の瞬間、こなたの身体が反射的に動けたのは彼女が昔習った格闘技の経験故か。 一番傍に居合わせた『何か』の振りかぶった手が、影を磨いて作った鉈のような何かに変質 して、轟音とともに一瞬前までこなたが居た大地を木っ端に打ち砕く。 考える前に身体が反応し、必殺の一撃を見切ってかわすこなた。地面を抉りぬいた影の刃が ごぞりと音を立ててアスファルトを削り、引き抜かれるまでの間隔を狙い、彼女は迷わず走り 出す! だが、幾ら走っても走っても。まるでこの悪夢からは逃げられない。こなたの後を追って例 の影法師たちが走り、追ってくるのがはっきり判る。 足を止めたら命はない。本能的にそう判る。だからこなたは懸命に走る。背後から支えてく れる気配に、ともすれば凍りつきそうな勇気と身体を支えてもらいつつ必死に走る。 そして、こなたが校庭まで駆け出したとき…はるか頭上で金属が引き裂かれるような轟音が 響き…頭上すれすれを掠めるように降って来た人影! 轟音とともに、一番先頭を駆けていた影法師がまるで砲弾のように真横に吹き飛び、途中で 蒼い輝きに内側から侵食されるようにしてバラバラに爆ぜて散っていくのが見える。 そして、その影法師を真横に吹き飛ばしたのは…。 「おっしゃあっ!無事か!泉っ!?」 グラウンドをスニーカーで抉り、手にした古風な直剣を真横に振り切った姿勢で佇む柊蓮司 の姿だった! 文字通りの最短距離。すなわち屋上のフェンスを魔剣で破壊してそこから虚空を舞いこなた の前に飛び出すという無茶な移動をした柊は、虚空で『力ある言葉』を解き放つ。 『疾く来たれ!嵐の乗り手!』 魔力の疾風を呼び込み身体能力を引き上げ、移動を補助する魔法『エア・ダンス』を使い虚 空での姿勢制御という無茶を、魔法の疾風を使って難なくこなし、着地ざまに目の前に居合わ せた『影法師』めがけ、一気に魔剣を横薙ぎ一閃、叩き付ける! まるで砲弾を喰らったかのような勢いで真横にすっとび、爆ぜながら砕け散る影法師。 背後に居るこなたが無事であることを気配だけで感じ、言葉を掛けてから返事を待たずに剣 を構えなおして意識を剣闘にむけてシフトしていく。 後を追って駆け込んでくる影法師は合計でいつつ。意識を研ぎ澄まし、身体の奥に眠るプラ ーナを覚醒させ、心身にそれを巡らせて行く。 「動くなよ!泉っ!!」 それだけを言うや否や。柊は蒼い熱風と化して地を蹴って飛び出した! 先頭にある影法師の刃を刹那で見切って擦れ擦れでかわし、真横を駆け抜ける直前に胴を刈 る一閃で吹き飛ばす。横方向の回転を殺さぬよう、地を這うような低い姿勢のままで剣を振り 抜き、さらに前に踏み込む! 逆袈裟に振り抜いた一閃で大空に向けて影法師を打ち上げて吹き飛ばし、そのすぐ後ろに居 た影法師に向けて、振り抜いた剣閃を斬り返しての袈裟斬りの一太刀を叩き込む。 後続の影法師がその手を槍のように変質させ、突きの弾幕を張って柊の接近を阻むが…。 なんと、魔法とプラーナで身体を活性化させた柊はその槍の弾幕を『前進しながら』全てか わし、そのまま間合いの内側に易々飛び込んで…。両腕を掬い上げる一閃で影法師の槍を根元 から斬り飛ばした! 腕を失い武器を無くした影法師の胸板を、返す刀で放つ平突刺の一発で打ち貫く。 内側から蒼い熱風-柊のプラーナ、すなわち風と火の魔力の象徴である-に蝕まれ、無音の まま破裂する影法師。 「逃がすかよっ!!」 最後に控えていた影法師が慌てて転進しようとするのを見て、柊は即座に『力ある言葉』を 胸中で解き放った。 『蒼き疾風よ 刃に纏え!』 今では遺失された魔法のひとつ『エア・ブレード』の影響を受け、柊の魔剣が蒼く輝く燐光 を伴い、つむじ風を纏い始める。 常識では絶対に届かない間合いの外での剣閃を、今まさに柊が打ち放とうとした矢先! 「ま、まってっ!!」 こなたの声に気勢を挫かれ、必殺の気合を込めた斬線が僅かにずれる。 無形の真空刃は影法師の左の二の腕を掠めて舞い、その奥にあった駐輪場の屋根ごと自転車 の群れを木っ端に砕きつつ直進。挙句その奥の校舎の壁に轟音とともに横一文字の傷跡を刻み 爆音が辺りに響き渡った! 文字通り紙一重で破滅から逃れた最後の影法師が虚空に消えるのを見届けた後、柊は一息を ついて手にした魔剣を下ろした。 背後に居るこなたが、震える指で柊の剣を指差して、小刻みに震えているのを見て溜息ひと つ。本来、イノセントと言われる一般人がこうした異常事態に巻き込まれると、最悪の場合は その存在自体が抹消されるような事になるのだが、どうもこなたはその気配がない。 おそらく、柊の目でわずかに見て取れる暖かいプラーナが、こなたを非日常の侵食から護っ ているのだろうと判断し、心から安堵の溜息をつく。 そして…こなたがやっとの思いでつむいだ言葉は…。 「そ…」 「と?どうした?泉?」 「それって。その剣ってもしかして、トレイター・・・・?」 柊の魔剣を指差し、意味不明の単語をつぶやくこなた。 「ってぇ!?何の話をしてやがるんだお前はよぉぉぉぉぉぉぉっ!!?」 などと言いつつ、魔剣を『月衣』の奥に収める柊。そのタイミングで満天を支配していた紅 い月も甲高い音とともに砕け散り、風景が一気に現実感を取り戻す。 さて、どう説明したものか…厄介な案件がまたひとつ増え、柊蓮司は胸の中でため息をついた。 ← Prev Next →
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[フォース]魔法の石 遂行地域 サルファン - ラディスの森の入口 適正レベル 取得 58 / 遂行 58 報酬 経験値 7,511,025 / 60,802 ギーナカルンの証(4) 関連クエスト --- 進行順序 1.NPCラウエスと会ってクエスト獲得2.ラディスの森で、NPCブレノンと会話せよ3.峡谷の守護者 イェフラを倒せ4.呪われたユルディンを倒せ5.徹底した監視者 トゥアリを倒して、魔法の石を入手してNPCラウエスに届けよ-魔法の石(1)6.NPCラウエスと会ってクエスト完了
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世にも珍しい顔 「はわっ、リストが多すぎるよ! 監視なんていわれても…どうしようか、柊?」 「…頼む…今話しかけないでくれ…。」 昼休み…何事もなく進む学園生活に安心感を覚えたことに気付き、若干落ち込んだ柊蓮司 彼はくれはと共に図書室で情報端末を動かしていた。 「あんまり、すんなりいった事件じゃなかったようだな… まぁ魔王級の敵を含めた組織との戦いだからそうなるのもおかしくねぇか…。」 事の始まりは、成人した一般人達が『土蜘蛛の巫女』と呼ばれる能力に覚醒したことだった。 ウィザードと違い、能力者達は個人によって常識と非常識の摩擦を起こして狂気に侵されてしまうことがある。 狂気に侵された巫女たちは、かつて信仰していたエミュレイターの子孫を封印から呼び覚ました。 学園に保護された来訪者『土蜘蛛衆』は、幼生体である『蜘蛛童』から『土蜘蛛』『鋏角衆』へと進化し この蜘蛛童の卵を生み出せる存在『土蜘蛛の女王』をリーダーとして現代日本における能力者の組織、銀誓館学園に反乱を起こした。 さらに不幸なことに、学園勢は当時来訪者の存在を知らず、妖獣タイプのゴーストとして対処し 土蜘蛛衆もまた現代に対してあまりにも無知すぎたことが双方に多大な犠牲を出させた原因となった。 この一連の事件は『土蜘蛛戦争』と呼ばれる。 「…マジカル・ウォーフェアの終わったすぐ後か。 アンゼロットの話しだとあの後世界結界が薄くなったとか言ってたな。」 「うん、私たちにも関係のない話しじゃない…。」 結果から言って、最後の戦いに終止符を打ったのは自分達なのだ。 神の一人を失った事が、世界に大きな影響を与えたのは確かだろう。 「…はわ、柊が言ってた子ってこの子じゃない?」 そう言ってくれはは保護された土蜘蛛のリストに手を延ばした。 銀色の髪に紫の瞳…それはまさしく初めてであった能力者、覩槝梢だった。 「…あ、そうだ!知ってる奴からどんな奴か調べていけば十分なんじゃねぇか?」 そう言った柊蓮司をくれははジト目で見る。 「な…何だよ?」 「また柊が女の子とフラグ立てようとしてる気がする。 こりゃ柊の恥ずかしい話を校内放送に流すしかないね。」 「意味わかんねぇよオイ!!」 前回述べたように、銀誓館学園は鎌倉の至る所を占める(埋める)学園都市であり その中で柊蓮司たちの向かうキャンバスが近かったのは幸運である。 依頼の際に予報士達や校長の言う『運命の糸』や『優先度』というものも 実は予報士のいるキャンバスが近いか否かで決まるという噂もある。 …さておき、意外に早く覩槝梢のいる中等部の彼女のクラスに辿り着くことができた。 「しかし、教室にそのまま入るわけにもなぁ。」 柊蓮司がそうぼやいたとき、廊下の先から呼ぶ声がした。 振り返った二人は意外な人物を目撃する。 「柊先輩~。」 「はわ~!あかりん、エリスちゃん!」 「な、お前らも来てたのか!」 「今回は私の任務。 エリスに付いて来てもらった。 他に護衛に就ける人がいなかったから。」 抑揚なくこたえる緋室灯、彼女は隣にいる少女志宝エリスの護衛でもある。 灯本人が嬉しそうにしているところを見ると、理由は他にもありそうだが。 「コイズミはどうした?」 「クビになったけど、連れ戻されてここに転入してる。」 灯の答えに「なんだそりゃ?」と疑問の声をもらす柊蓮司。 「あぁ…俺…私は一体…何処へ向かっているのですか…アンゼロット様…」 目に見えるような重いため息を吐きながら 仮面の男コイズミは机に突っ伏していた。 「どうやらもうゴースト退治に出掛けてしまったみたいです。」 覩槝梢のクラスを調査したエリスが言った。 「ん?あそこの席にいる奴は違うのか?」 教室の奥を見る柊蓮司。 振り向くと、緋室灯がほんの少しだが目を見開いて柊蓮司を見ていた。 「な…なんだよ、そんな世にも珍しい顔して?」 「柊蓮司、知っていると思っていたのに…」 今度はほんの少しだが呆れたように言う緋室灯に「だからなんなんだよ?」と問う柊蓮司。 「この学園の能力者の人達は、ここでいう陰陽師…符術士の人に偽身符っていうお札の分身を貰って ゴースト退治にいく時はそれを身代わりにして出席をとって貰うんだそうです。」 エリスの説明を聞いた柊蓮司は、ショックなのか嬉しいのか その場にいる全員が引くほど絶妙な… それこそ世にも珍しい顔をして暫く茫然としていた。 ← Prev Next →?
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幻想が現実となり、紅き月が水の都に昇る。 虚構は現実へ、現実は虚構へと。 時は停滞し、日々は繰り返される。 都の護り手は、その力を封じられ、 白の導き手は、少女を連れ戻すべく奔走する。 水の導き手たる共感者が堕ちたとき、世界は闇に包まれるだろう。 この危機を防ぐためには「柊蓮司」の力の必要になる。 ――――とあるバカップルの予言写本より 「おはよっ、後輩ちゃん!」 振り返るとそこには青く短い髪に、勝気そうな瞳をした自分より少し年上の少女が立っていた。 私に声をかけたのは、姫屋のウンディーネの藍華先輩。勝気そうに見えて、意外と泣き虫なところがあるひとで、 所属している会社は別なのだが、いつの間にか一緒に合同練習をするのが日課になっていた。 「おはようございます、藍華先輩。……灯里先輩はまだ来ていないみたいですね」 いつもなら誰よりも先に来ているはずなのに。……珍しい。 「あかり?誰それ、オレンジぷらねっとの人?」 両手につけた手袋をつけ直しながら、藍華先輩は言った。 「?なにいってるんですか?」 そう問いかけても、わけがわからないという風に首をかしげている。 どういう事でしょう、からかわれているんでしょうか? アテナ先輩や晃先輩ならともかく、藍華先輩がこんな突拍子もないことをするとは思えない。 喧嘩したにしても、こういう陰険な態度を藍華先輩がとるとは思えないし、 でもふざけているようにも……でっかい不思議です。 「おう、なんだこれから練習か?ガチャベン」 そう言って声をかけてきたのは、サラマンダー(火炎之番人)の暁さん。 黒い髪をポニーテールにしているが、れっきとした男性である。 「うっさい、アンタには関係ないでしょ?ポニ男」 むすっとした顔で言葉を返す藍華先輩。相変わらず仲が悪いんですね、この二人は。 そうだ。 「暁さんは、灯里先輩のことを知ってますよね?」 少し声が震えてしまう。まるで自分が別の世界に迷い込んだような気になる。 「あ、誰だそいつ?知り合いか?」 何を言ってるんだ?という感じで首をかしげる。 「もみ子っていつも暁さんが呼んでいる人ですよ」 「もみ子?そんなセンスのないあだ名、俺様はつけんぞ」 「……すみません、藍華先輩。用事があったのを思い出しました。失礼します」 「ちょ、ちょっと後輩ちゃん!?」 嫌な胸騒ぎを感じる。 ほんの数メートル先のいつもの光景が壁に遮られたように、 まるで別もののように見えて。 ソレを否定したくて、ここに居たくなくて、そこから私は逃げ出した。 柊蓮司と退屈なお茶会(A Mad Tea-Party) Scene 2 白猫、不幸な男を送り込む “The Cat Sends Unhappy Man” 柊蓮司は、目の前の物体を前に固まっていた。 「なんだ、シロクマなのか……コレは?」 まあ平安時代っぽい眉を除けば確かにそう見えなくもないが。 ……でも「にゅっ」ってなんだ「にゅっ」って。 いや、シロクマの泣き声なんて知らないけどソレは明らかに違うだろ。 それになんつーか間抜けっぽいしコイツ。 北極最強の肉食獣であるシロクマとは思えない。 「ぷいにゅ!」 じりっ。少しずつ気取られないように、後退りする。 やばい、なんだかわけが分からないがトラブルの匂いがする。 柊の、主にアンゼロットのせいによる不幸によって研ぎ澄まれた危機察知能力が警告を発する。 じりじり。今だ!!身を翻し、唯一の出口から逃走をはかる。 「せっかくの休暇をつぶされてたまっ……」 ――――ドカッ。次の瞬間柊は見えざる壁に顔面からぶつかっていた。 「ぐ、ぐお……」 大いなる者の特殊能力「次元断」によって唯一の退路を封じられ、 「にゅ?」 ――――ガコンッ。 痛みに顔面をおさえ、前後不覚になった彼の足元に唐突に広がる暗闇。 急に訪れるのは浮遊感。 「お、俺の休暇を返せ~~~!!」 哀れにも柊蓮司は唐突にできた穴から地下へと下がっていった。 柊は危機を察知できても、回避はできないということか。 ……にしてもアリア社長とぼけた顔でこんなことをするとは意外と外道である。 「……いったいどういうことなんでしょう。でっかい謎です」 ベンチで一人うなだれる。誰も覚えていないなんて。 晃さんも、郵便屋さんも、ムッくんも、アリシアさんも、誰一人覚えていないなんて。 からかわれているにしても、いくらなんでも度が過ぎます。 「まぁ社長は覚えていますよね、灯里先輩のこと?」 まぁ社長は首をかしげるだけで、答えを返してくれない。 八方ふさがりでもうどうしていいのかわからなくなって。 世界に一人きりになってしまったような気がした。 「あら、こんなところに座り込んで。どうかしたの?」 その少女は銀色の髪に、金色の瞳。見たこともない制服の上にポンチョを着込み、 じゃがバターをほおばっている。彼女は不敵な笑みを浮かべていた。 「あっ、ベルさん……」 彼女の名前はベル・フライ。アテナ先輩のお得意様で、 二年に一度黒髪の少女とともにネオヴェネツィアを訪れる。 今回黒髪の少女は来ていない。なんでも別の用事があって来られなかったらしい。 「ふうん、それは妙な話ね」 「はい……」 気がつけば今までのことを彼女に話していた。誰かに聞いて欲しかった、身近な人ではない誰かに。 「ベルさん、私どうすればいいのでしょうか?」 「それは貴方がどうしたいかによるわね」 「どこをさがせばいいんでしょう?」 「それは貴方がどこをさがしたいかによるわね」 「まあ、それはそうなんですけど……」 のらりくらりととらえどころのなく答える彼女に思わず眉をしかめてしまう。それを見てベルさんは微笑を浮かべる。 「そうね、それじゃあ一つだけヒントをあげましょう」 「ヒントですか」 「そうヒント。貴方しか覚えていないというその先輩。 周りの人が誰も覚えていなくて貴方だけが知っているというその先輩。 普通に考えるならそんな先輩はいないってことになるわ、ふつうに考えるならね」 「でもね、これは周りが普通だったときにいえること。もしそうでないのならば」 「そこには必ずなんらかの歪みが、矛盾が生じるわ。 それは些細なものかもしれないけど、明らかにおかしな異変 ……私が言えるのはこれぐらいね」 そう言った彼女はじゃがバターを食べ終わると、 それが入っていた袋をくしゃくしゃに丸めベンチから立ち上がる。 「じゃ、がんばってね。……ここが消えてしまうのは、つまらないしね」 消える。その言葉になんだか不穏なものを感じ、呼び止めようとしたが、 「ベルさん……!?」 彼女の姿はそこにはなく、丸められた袋が捨てられていただけだった。 柊が眼を覚ましたのは、どこかの路地裏。 レンガ造りの高い建物に切り取られた空を見上げると、 小島や見たこともない船が浮かんでいる。その小島には線が走っていて、 どうやらロープウェイで地上とつながっているようだ。 ……また異世界に飛ばされたらしい。 すんなりとそのことを受け入れられる自分の順応能力の高さになんだか泣けてきた。 「で、俺をここまで拉致ってきたのにはちゃんと理由があるんだろうな白いの?」 顔が少しひきつりながらも、目の前にいる諸悪の根源(仮)を睨む。 睨みつけられた諸悪の根源(仮)は涙目だが逃げるつもりはないらしく、 「ぷ、ぷいにゅ…」 くすん、くすん。腰がひけ、ふるふると震えている。 「はあ~~」 なんだかそんな姿を見ると、こちらが弱いものいじめをしているような気になる。 気が抜けてしまい、思わず座り込んでしまう。 まあそれに柊にとってみれば、拉致され無茶なお願いを 「はいかYesでお答えください」とごり押しされるのは日常茶飯事のことだし。 「ぷいにゅ」 「?」 ぴとっと前足が柊の額にあたる。ぷにぷにとしている肉球が気持ちいい。 「っつ……!?」 頭にいろいろな映像や知識が流れ込んでくる。 「これって……」 以前にめんどくさがり屋な「世界の守護者」が使った安直魔法「かくかくしかじか」に似ている。 入ってきた情報を吟味しながら、確かめるように柊は尋ねた。 「つまりここは『ガイア』のような平行世界の火星でお前はウィザードで、 水無灯里がエミュレーターにさらわれたから救出するのに手を貸してくれっていうんだな?」 「ぷいにゅ!!」 「でも、なんでわざわざ俺を呼んだんだ?こっちの世界でもウィザードはいるんだろ?」 ……何故か意思疎通ができている。安直魔法にはそんな力はないはずなのだが。 「ぷい」 「預言書?何でそんなものに俺の名前が……」 ふと思い出すのはあのバカップルの記した「未来に書かれた日記」。 こちらにとっては迷惑きわまらない代物だったな……。 どこか不安げに見つめるアリアという猫? いまだに猫とは思えないのだが、 知り合いのフェレットの例もあるのでとりあえずスルーすることにする。 「わかった。じゃあ、まずは情報収集からだな。 こっちにも聖堂教会やコスモガードみたいなウィザードのあるんだろ?」 アリア社長の不安を吹き飛ばすように彼を励ますようにして、柊蓮司は笑ってそう言った。 「あれここは……」 ベルさんと別れた後灯里先輩を探して入り込んだのは、見たこともない小路(カッレ)だった。 彼女の趣味は散歩である。入り組んだ迷路のような薄暗い小路(カッレ)、 それを抜けていくと子供の遊び場になっている光差す広場(カンポ)。 運河(カナレッジョ)に架かった橋(ポンチ)。 会社の先輩たちには年寄りくさいって言われるけど、 規則正しくそれが繰り返され変わっていく町並みはいつも穏やかな気持ちにさせてくれる。 なのにどうしてでしょうか、こんなに不安な気持ちになるのは。 風が吹く。帽子が飛ばされないように手で押さえる。 春も終わりを迎えようとしているのに舞う枯葉を、唖然として見つめた。 枯れ葉が風に舞い、視界は遮られ世界は一変する。 風が止み、視界が戻る。 さっきまで明るかったはずの空が急に暗くなり、空を見上げると紅い月が天に昇っていた。 「紅い月……」 見たこともない禍々しい色をした月。 あまりの異様な事態に呆然とし現実逃避しそうになる。 だが世界は少女にそれを許さない。 紅き月が現れると時を同じくして、闇の眷属は姿を現す。 轟音とともにソレは、闇夜から降り立った。 自身の体を確かめるように背伸びするようにして体を伸ばす。 「獅子の石像……!?」 それは彼女にも馴染みの深いもの。 この街に多数点在する福音史家マルコーを表した翼ある獅子の石像。 石像であるはずのソレが体を震わせ、彫られているだけのはずの眼は紅く輝く。 動かないはずのものが動く、そのことがただ恐ろしくて、 少女はまるで糸の切れたマリオネットのように、座り込んだ。 この地を護る正義の化身が、彼女に牙を向ける。 震え座り込む少女にはなすべくもなく、その牙は振るわれた。 ← Prev Next →
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,.'´ `ヽ. // / / ,.イ r. ヽ. // / / / j ヾ 、 ヽ ! // / / | ! ! | i l| | `ー'i ヽ // / / jハ ! | iム |! ト、|_ ! !`` // / / l |、 ト|ゞ'`ヽ|´ゞ'`! ;ハ! // / / ヽ|ヘ|、 〈| ル' // / / ,. -‐.,ィ'´/lヘ t=ュ イヘヽ // / / ,. ´/. . . .|. .l ヽ ` ー '´ ノ l .// / / {. . \. . . .ヽ.|ノヽト、_, イヽ j// / /`ヽ、 |. . . . .ヽ. . .__! . トヘニニ,イ! . // / /. ./ .! |. . 、. . . .ヽ|. . ヽ| l j ! // / /. .' . . . | |. 〉´. -. 、. ヘ . . .! 〉 〈 j// / /', . . . . . l |/. ,. -‐ 、ヽ.|ヽ. .l l ! // / /./. . . . .ノ l/,. -、ヽ!. ヘ .! j ; l// / /'´-.―. .ヽ! ∨ /,.- 、,〉 . ヽ!/ j// / /'´二 ヽ. .ヽ.l |'´r'´ ∨. . , ' !/´l,ィ´i' ,、_ 、 \/ ゝ.ヽ、 ヽ. .j /;i_, ' |/|/ l ヽ ヽノ /ヽ ンi ' { ;/ i,イ' | ,ムイ / . . .ヽ./ | メ、 ;イレ' ! ,.' . . l / . . . . ./ , ヘ._ /7/ ;ノ /. . . . l ,' . . . . . .、 / 7 ` r<´ /. . . . . l ! . . . . . . . `!ノ ヽ;ノーイ /. . . . . . i 基本データ AA出典:柊蓮司 ナイトウィザード 初出:やる夫達の遊☆戯☆王VxV 141スレ目 「がんばれカイジさん! 下がる男来襲!」 エースカード:《破滅の魔王 ガーランドルフ》 《救世の美神 ノースウェムコ》 カードショップ ファー・ジ・アースの店員さん 精霊支援組織『ウィザード』に所属している 《救世の美神 ノースウェムコ》の精霊アンゼロットと《破滅の魔王 ガーランドルフ》の精霊ベール=ゼファーのパートナー 高校在学中の頃からアンゼロットの指示(『はい』か『YES』のお願い)を受けて精霊界へ度々赴いている 結果、出席日数ギリギリで卒業を果たすものの、就職先が決まらず路頭に迷いファー・ジ・アースの店員として働くことになった 誰かを探しているらしく、たまに出かけていて店にいない時がある デッキ詳細 使用デッキ:【魔力カウンター+救世と破滅】 魔力カウンターを軸に、儀式やシンクロを入れている 戦法としては魔法カードを使いまわして手札とカウンターを稼ぎ 儀式素材を揃えて儀式召喚するというもの 攻撃には破滅の魔王、防御には救世の美神を用いる 口上 救世の美神 ノースウェムコ 世界を救う救世の美神 この世の邪悪を討ち払せ! 顕現せよ!! 破滅の魔王 ガーランドルフ 世界を滅ぼす破滅の魔王 並み居る敵全てをなぎ払え! 顕現せよ!!
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とんがりボウシと魔法の町とは? 魔法学校に通い魔法を覚えたり、 おしゃれをしてモデルデビューをしたり、 ショッピングモールに自分のお店を開いたり、 不思議な町はできること無限大❣ 大魔法使いを目指せ! 魔法学校に入学して大魔法使いを目指そう!。 つえ魔法やおまじないなど、多彩な授業を受けよう!! さらにこの町では”ふしぎ時間”と呼ばれる不思議な時間を起こすこともできます! 次の日には、ふしぎな生き物がこの町に迷い込んでくるかも?! 不思議な事件を解決して魔法使いとして認めてもらおう! 自分のお店を開こう! 自分の店を開こう! ショッピングモールに自分の店を開くことが出来るよ! 食べ物や花束、アクセサリーなど色んな商品を作ってお店に並べよう。 おススメすることで流行商品になるかも?! 上手な接客やお店の宣伝などで、お店の人気を上げよう! もちろんお店の外装だって変えれるし、オリジナルの看板も作れるよ! おしゃれを楽しもう! とってもかわいい洋服やクツ、帽子、アクセサリーなどで可愛くコーディネート! 友達のファッションチェックをたくさんすれば、町でスカウトされちゃうかも?! スカウトされたら、人気雑誌「ベリーズ」に載ることだって出来ちゃう! ファッションショーに出演したり、たくさん活躍して「おしゃれMVP」を狙おう❣ 自分のブランドを作れちゃうかも?!
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PC1 シナリオコネクション:水無灯里 推奨クラス:大いなるもの 推奨キャラクター:アリア・ポコテン キミは水の惑星AQUAの水先案内人(ウンディーネ)の会社社長だ。 ある日キミの友人で会社の社員である水無灯里がどこかへときえてしまった。 どうやら魔王級のエミュレーターによってさらわれたらしい。 事態の解決には自身の力だけでは足りない。キミは異世界の住人の力を借りることした。 PC2 シナリオコネクション:アンゼロット 推奨キャラクター:柊蓮司 キミは高校を卒業したあと、世界を飛び回りアンゼロットの依頼をこなしている。度重なる任務につかれたキミは、アンゼロットの魔の手から逃げ温泉街へときた。ここで疲れた体を癒そうと。だが温泉宿の扉を開いたキミを待っていたのは、見たこともない白い物体だった。 PC3 シナリオコネクション:アリア・ポコテン 推奨クラス:異能者or使徒or夢使い キミは水の惑星AQUAの水先案内人(ウンディーネ)だ。ある日君の友人である水無灯里がどこかへと消えてしまった。しかもキミの周りの人々はだれも彼女のことを覚えていない。不審に思ったキミは彼女を探してネオヴェネツィアの街を駆け回ることになる。 PC4 シナリオコネクション:柊蓮司 推奨スタイルクラス:アタッカー キミは柊蓮司をよく知る人間だ。アンゼロットからの命令で、どこかへと逃げてしまった柊蓮司を探している。彼の居所が温泉街だと知ったキミはそこで見たこともない白い物体と出会うことになる。 ← Prev Next →
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9月15日時点 / ,..‐―.--.、 ゙フ´ r 、 `ヽ ヽ ,ィ | ヽ 、 、 ヽ! / |;ム ト、 _ヽl ヽ ,'イ |'tッヘ. ! 'ゞ'`l l`` lヘ ヽ| | ヽ |ハi` ヽlヘ、 ,. 、 ,イル __,...-/lヽ.__/,ノヽ _ /| . . . . /ヽ| i7ヽ |、.`.ー.-. .、_ __/._._.|. . . /l/|、`lニ「 /'| `. ヽ . . . . ,ハ__,.ヘ '´. . . . . |. . r`ー' |ヾ!__j〃 |`ー ´ . . . . !. . l ヽ .\. . . . .|. . |. . . .| 〈 ;〉 |. . . ./ . . . ,' . . |ヽ ヾ、. \. . |. . |. . . .| j ! |. . ./ . . . /. . . .| ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┃【柊蓮司】 ランダムはSTR、 低いのはDEX ランダムはHP、 低いのはMAG 娼館に行ってるためEROがあがってる┃◆ステータス STR+1 ランダム+1 一番低いもの+1┃ 【STR】046 【DEX】030 【MAG】030 【INT】029 【ERO】035┃ HP:044/046 LP:5┃┃◆種族 ┃ 人間┃┃◆アイテム 1/5┃ 資金 約1000┃★ウェポンケース 武器を一つ入れておける:鉄の剣┃★鉄の剣 戦闘中 STR+1┃Eタームの剣 戦闘中 STR+2┃┃◆スキル┃○怠惰┃ この世界の人間は怠惰かつ嫉妬深く作られている┃┃○剣闘技術┃ 剣を使った技術を会得している。剣を使用して戦闘している場合┃ 勝率+3%┃┃●魔気解放 HP消費 3┃ 戦闘時に使用 STRorDEX判定に+【3+武器の補正合計】┃┃◆所持術法┃★昼月からの解放 (最大HP60%)┃ 彼の願いの具現化した術法┃ 任意のキャラクターのステータスが下がる効果を無効にする。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 下がる男と言われる冒険者 裏切り者と言われようが、下がる男と言われようが、めげずに頑張っている
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魔法のレシピ 魔法のレシピムードクッキー ビックリパイ こいするケーキ ラッキーチャーム ジュエリーボックス イタズラはねペン ねがいのかなうランプ おさそいブーケ やすらぎティー みわくのかおり イケてるふく 依頼の解決や自分で実用したいとき おまじないとはまた違った魔法のレシピを作ってみよう ムードクッキー 二人で食べるとクッキーのふしぎな効果が、二人のいる空間を楽しく演出する。 いずれもクラスメイトと仲良くできて、温室での会話が楽しめちゃう♥ ラブ効果のクッキーは異性にしか渡せないよ。 素材 しあわせ 月のしずく ラブ ブキミがえるのアブラ たのしい てんしのひやく 魔法語 まほう、ふしぎ、いっしょ ビックリパイ 食べ物と見せかけて、びっくり箱のように破裂し、色んなメッセージを相手に伝えることが出来る、 クラスメイトにプレゼントするとメッセージによって反応が変わり、そのままペアリングになったり、 怒っておならの魔法をかけてきたりする。 素材 まんどらごらのねっこ まほうご まほう、あげる、ひみつ こいするケーキ 作った人の愛情がダイレクトに伝わる、告白アイテム。 その効果は、ケーキを渡したキャラクターと、学生寮の自室で3日間同棲生活ができるというもの。 クラスメイトだろうが買い物のためにほかの街から来た住人だろうが、一切関係なく同棲生活を始められてしまう。 素材 てんしのひやく まほうご まほう、ラブ、うえ ラッキーチャーム 身につけていると運勢がよくなったり、お化けが逃げたりすることがある。 自分が身につけたときの効果は、そのとき一番いい運と悪い運が逆になるというもの。 自分の運については、晴れの夜、塔の屋上にいる校長先生に聞いてみよう。 素材 エメラルド、ぎんのスカラベ 魔法語 まほう、うらない、うえ、にっこり ジュエリーボックス 学生寮の自分の部屋に置き、宝石を与えて育てるもの。「お腹いっぱいに宝石を与え」れば、 「お金持ちにしてくれる」、らしい。 「もうあげない」を選択すると、ジュエリーボックスは宝石を残し消滅する。 貰える宝石の種類は「ダイヤモンド・ルビー・エメラルド・サファイア」。 いずれかの1種類で、数は最大で17個。 「だいぶマンゾク」と言った時点で「もうあげない」を選択するのが一番効率が良いと思われる。 「だいぶマンゾク」の状態にするには、合計で48ポイント必要。 素材 ふるいはこ、ながれぼしのかけら 魔法語 まほう、こうせき、たくさん 宝石別ポイント一覧 宝石 反応 所有ポイント ダイヤモンド 「やめられない とまらない」 8P ルビー 8P エメラルド 7P サファイア 「ふつうです」 6P アクアマリン 5P アメジスト 4P ラピスラズリ 「お湯入れて3分って感じ」 3P ターコイズ 2P クリスタル 1P イタズラはねペン 地面に魔法陣を描き、上に乗った相手をころばせて楽しむという、イタズラアイテム。 また、あまりに魔法陣を描きすぎると魔法が暴走し、フィールドが魔方陣だらけになるようだ。 素材 ふしぎどりのはね、ルビー、つきのしずく 魔法語 まほう、おく、いたずら ねがいのかなうランプ 学生寮の自分の部屋に置き、毎日磨くことで魔人を呼び出し、願いをかなえてもらうためのもの。 でも、呼び出しても何もおきなかったり、手が滑って失敗したりする。 魔人が出てくるのは「すごくキレイになった」ときだけで、それ以下の輝きの場合は翌日を 待たなければならない。また、成功にせよ失敗にせよ、1回効果が発揮されるとランプがなくなるので、 再び呼び出したいなら、またランプを作らなくてはならない。 素材 ふるいランプ、まじょのつめ 魔法語 まほう、もらう、ふしぎ 効果一覧 選択肢 成功時の効果 失敗時の効果 仲良くなりたい! なかよしだいまほう(数日間、イタズラ魔法をかけても怒られない) モテモテにして! モテモテだいまほう(数日間、異性の住人からの好意が多くなる) ダサダサだいまほう(数日間、異性の住人から避けられる) ラッキーになりたい! ラッキーだいまほう(数日間、商店街での買い物が安くなる) アンラッキーだいまほう(数日間、商店街での買い物が高くなる) トレンディにして! せんでん↑だいまほう(数日間、商品オススメの効果が大きく上がる) せんでん↓だいまほう(数日間、商品オススメの効果が下がる) だいはんじょうさせて はんじょうだいまほう(数日間、自分の店の来客人数が増える) ※現在どんな効果がかかっているかは、ステータス画面の「かかっているもの」で確認できる。 おさそいブーケ おさそいブーケを使うと、恋人や親友になりたい相手に気持ちをハッキリと伝えることができる。 自分でクラスメイトに渡したときは、派手な演出付きの告白画面になる。 (※必ず恋人や親友になれるわけではない) 素材 おとめのなみだ 魔法語 まほう、あそぶ、いっしょ やすらぎティー やすらぎティーを使うと、疲れを見せる相手の気持ちを落ち着かせ、リラックスさせる効果がある。 クラスメイトに渡すと、温室でお茶会ができる。 出来上がったティーの香りは、使った花のものが反映される。 町で「○○の香りのお茶でリラックスしたい」と話すキャラがいたら作ってあげよう。 素材 ガラスのポット、バラについたよつゆ 魔法語 まほう、いっしょ、おんしつ みわくのかおり 魔法の香水で、手に持つことで使用できる。 その香水の香りが好きな住人に受けがよく、遠くからでもこちらに近寄ってくる。ただし、住人それぞれに好きな香りというものがあるので、 その香りを好まない人には近づいてくれない。 また、一定時間内に別々の2つ以上の香りを身につけると、変な香りになってしまうようだ。 出来上がった香水の香りは、使った花のものが反映される。 素材 ガラスのこうすいびん、てんしのひやく 魔法語 まほう、あつまる、はな イケてるふく 布素材に何が使われていても、出来上がった服のイメージが決まるというもの。 歌う時の注目効果が高くリテイクにスカウトされやすくなる ただし回数制限があり、着替えるごとに回数制限が減っていき、ゼロになると服が消える。 また、着替えなくても、日がたつことで回数制限は減っていく。 素材 カワイイ ながれぼしのカケラ カッコイイ こだいりゅうのうろこ シンプル ぎんのスカラベ ゴージャス くろばらのいばら 魔法語 まほう、みる、ようふく、みんな ※ズボンのかたがみ、スカートのかたがみ、レギンスのかたがみは使えない